未熟な女の詩

アメリカでは、クリスマス時期は自殺者が続出するのだという。
この世でオレだけが1人!と世界の中心で叫びたい人が沢山いるのだ。
沢山いるんだから良かったじゃない・・・って思うのだけど、1人の人が沢山いたところで、それぞれが1人であることに変わりはない。


===


休日は別に彼氏がいなくたってそんなに辛くない。
不思議なことに。
休日はマイホームという(借家住まいではあるけど)、小さな城に閉じこもって布団にくるまってれば終わる。


だって、誰も見てないし。
独りで過ごすことも、実は全然苦にならないし。
むしろ自由に動けてラクチンなくらいで。


それにね、それに、平日になれば私には仕事がある。
大した仕事じゃないけど、この家の家賃を払えるだけのお金がもらえる。
会社に行くことが苦痛だなんて思った日がない。
それなりの評価、それなりの充実。
周りの人は紳士淑女ばかり。
別に親しい人もいないけど、死ねばいいのにと思うほど憎い人もいない。
先のことはわからないけど、今はとりあえず、不満のないサラリーマンライフ。


休日の私は平日を思う。
それで安心する。


だのに。


平日の私は、彼氏がいないことがとても辛い。


仕事中、ふと心が彷徨うとき。
ちょっとイライラしたとき。
化粧が崩れて、下向きでPCばかり見てるから、顔がブルドッグみたいになってるなぁって思うとき。


彼氏がいる時期は、「でも私には「彼」がいる」って思うことが、すごく慰めになっていた。
彼のことを本当はそんなに好きじゃないとか、こいつと結婚は無いだろうなと漠然と感じてるとか、そんな事は、その時だけは、関係ない。
重要なのは、
「みんなは知らないだろうけど、Grrrlyさんは何時もカリカリ仕事してて、負け犬で可愛そうって思ってるだろうけど、結構そんなことないのよ。」
という事実。


平日の私は休日を思う。
それで安心していた。


ただのプライド?
そうかもしれない。


多分私が心の底で一番望んでいるのは、実は結婚することではなくて、
「いつでも結婚しようと思えばできるけど、今はしてない。」
という状況。


それは誰に対する言い訳?


===


私は女としての自分に自信が無い。
だから自分は女だと信じさせてくれるものが欲しい。
スカートを履くように、結婚をしたがる。
でも別に、特段スカートが好きな訳でもない。
むしろパンツの方が似合うことも知っている。
それでも偶にはセクシーなタイトスカートを履きたい日がある。
私もイイ女だと、自分を勘違いさせる為に。