なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか? | 田中 裕輔


看板に偽りがありすぎます。
正しい書名はコレです。


「なぜマッキンゼーの人はくだらない本しか書けないのか?」


ちなみにこの本と同じ、自伝風広告本として、文体から何から何までそっくりなのが、南壮一郎の「絶対ブレない「軸」のつくり方」。
思わず、ゴーストライターが同じ人間じゃないのかと思って奥付をひっくり返して確認してしまったよ。
残念ながら、南氏の本の方が読み物として断然面白かった。
だいたい田中氏は経歴からして小物すぎる。マッキンゼーの史上最年少マネジャーって・・・ 最後(w)だろ? え、つかないの? みたいな。
経歴がしょぼいなら、せめて活劇的に面白い人生歩んでくれてればいいんだけど、それもないので、仕方なくマッキンゼーのイシューやらミッシーやらネッシーやらでお茶を濁してみるも、退屈なだけ・・・。
本の中に、小説を書いて文學界に応募したとあったけど・・・まぁいいや。


悪口ばかりもアレなので、ひとつだけ面白かったところを挙げると、リーマンショック後、マッキンゼーもご多聞にもれず社風が少し変化してしまう(もちろん良くない方に)・・・そしてそれが彼の退職理由の一つでもあるのだが、その辺が平行して読んでた「訣別ゴールドマンサックス」と重なる部分があり、興味深かった。


ところで最近マッキンゼー出身者、やたら本を書いてて、そしてやたら売れてる風だよね。
この田中氏の、ブログを自費出版したの?みたいな本でも、丸善あたりじゃ平積みですよ。
大前先生はともかくとして、この流れを作ったのは間違いなく勝間氏でしょう。
「あいつに出来るなら俺(私)にだって・・・」とマッキンゼー諸氏のハートに火をつけたに違いない。


勝間氏と言えば、最近彼女は何故か打ち出し方を変えてきたよね、明らかに。
「有名人になる」ということ、辺りからかしら。
「こう見えて案外、ドジでのろまで愚直な私だけど」路線。
コミュ障な私、女子力の足りない私、世渡りが下手で不器用な私、でも私はいつも一生懸命、計算があるわけじゃないの・・・天然なの、わかってくれるよね、みんな!みたいな。
この突然のキャラ変更。PR会社を変えたのでしょうか?いったいどこら辺をターゲットにしたストラテジーなのか・・・。
そういえばこの前までフォトリーの広告塔だったくせに、最近はなんちゃら心理学(知ってるけどあえて書かない・・・もちろんちゃんとした学問ではなく、NLPみたいなやつなね)の宣伝に夢中だし。
ユーはいったい何になりたいの?


「なぜマッキンゼーの人は迷走しやすいのか?」


正しいタイトルはこっちかもしれない。


なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?

なぜマッキンゼーの人は年俸1億円でも辞めるのか?

絶対ブレない「軸」のつくり方

絶対ブレない「軸」のつくり方


つぎはちきりん本かな・・・。