晴耕雨読恋愛のススメ

先日コメ欄でのやりとりの中で思いついた言葉。


ちゅちゅ姫さまの
「アタシは春先に気の合う人が見つかると、「夏は楽しくなるなー」と思うし、寒くなってからなら「クリスマスは楽しくなるなー」ってまあその程度しか期待してない」
というコメントがちょっと新鮮に響いた三十路の秋。


今はこんな私でございますが、ご多分に漏れず、「若い」時分もありました。
その頃、同じ年頃の女の子は
「もうすぐクリスマスなのに彼氏いないの寂しいから、とりあえず繋ぎで○○と付き合ってる」
とか平気で口にしてました。
とても初心で世渡りが下手な人間だった私は
「イベントのための彼氏!?なんだソレ!?」
って、えらく憤慨してたことを覚えてます。


今とは、世の中の状況も大分違ったのだろうと思います。
当時はまだ街にも人にもバブルの残した色香が染み付いてて、男性が女性に奢るのは当然、クリスマスともなればそこそこ豪華なプレゼントで男性は女性の3倍の予算だの何だのという時代でした。
男は「稼ぐ機械」、女は「産む機械」という価値観が、あまり反発を受けることなく浸透してたように思います。


今はイベントのためのつなぎの彼氏がいたところで、二人で折半して多少豪華なディナーを食べて、発光ダイオードの電飾で飾り立てた寒々しい街を手をつないで歩くくらいのことでしょう。
クリスマスもこれといって盛り上がらない年中行事になりましたね。


しかし気付くと私も「結婚に繋がらない恋愛なんて時間の無駄」と思うようになって早10年・・・。
結婚というのはある意味、究極の経済的恋愛。
落ち着いて考えてみたら、「イベント向けのつなぎの彼氏」と「結婚向きの彼氏」のどこに違いがあるんでしょう?
やってることは似たり寄ったりです。
私もすっかり世間ズレしたものですな。


目的をもって交際してしまうと、まぁそれで無事ゴールにたどり着けばいいですけど、そうじゃない場合、全然楽しくないですよね。
デートのたびに「何で彼はプロポーズしてくれないのかしら?」とか「この人は良い夫(or父親)になるかしら?」とか余計な雑念に囚われて、純粋にコミュニケーションを楽しむことが出来なくなります。


それはそれで非常に戦略的で賢い生き方なのだとは思いますし決して間違ってはないと思いますが、10年ひと区切り、この辺りでまた純粋に恋愛を楽しむという生き方を目指してみるのもいいのかもしれないと思います。


そもそもこのくらいの年になると、神経症的なのめりこむ恋ってまず現われないような気がします。
だからこそ、精神的に余裕をもって「アフェア」を楽しめるのかもしれません。


「中年こそ恋愛のベストシーズン」


・・・なんかそんなタイトルの本とか記事とか、腐るほどありそうですけど。