昨日の戦利品


結局どーしても(自分の体型に)納得がいかず、コートは断念しました。
ICBのロングダウンとか試着しても、鏡の前には「梱包された丸太」としか言いようの無い物体が・・・。


人生はキビシイ!
しかもなんか似たような事を昨年の今頃も書いてたような・・・。


で、結局ブーツを大人買い
何ていうのかしら、中年の足元のお供、革靴なんだかスニーカーなんだかわかんない妙に高さのあるクッションソール、そう、「通勤快足」としか形容仕様の無い靴ってあるじゃないですか。
しかもそのどうにもイケてないルックスの割には結構お値段がするやつ。
HOGANとかMANDARINA DUCKとか想像してもらえるといいんですけど。
どっちもイタリアのブランド、特にHOGANはローマでも大人気の様子でしたけど、確かにあの石畳を歩くにはこれ以上の靴は無い。 
そして昨年の旅行前、誘惑(というか加齢)に負けてついにその手のやつを一足買って以来、そのラクチンさにすっかり楽に流された私。
今日のお買い物の一番のお目当ては同ブランドのブーツ。
そのあまりにも微妙すぎるルックスに躊躇しかけましたが、何しろ機能性がパーフェクト。
サイドゴアになってて、これなら自転車でも痛くない、しかもちゃんとジッパーもついてて脱ぎ履き楽々、パンツの裾を入れられるから裾汚れも防げる、もちろん軽くて歩きやすい、このお値段なら履きつぶしても元がとれる・・・。
もう徹頭徹尾「実・用・性」の3文字しかない理由で購入決定。
(でも売り場一番乗りだったのに、既にサイズが無いものがいくつもあって、この不況下でも結構人気みたいでした。)
で、何故「大人買い」かというと、同じ靴を色違いで2足買ってしまったから。
この年になると、アレコレ「探す」という行為自体が面倒になってくるのね・・・気に入ったものがあったら(何しろそういうものは滅多に無いので)色違い購入。
ユニクロやZARAでは日常茶飯事でしたが(何しろ私はユニクロのフリースを色違いで4色買う女。それでも4千円・・・デフレ怖い。「饅頭怖い」をみたいな話。)
いや〜、まさかそれを靴でもやるようになるとは我ながらビックリ。


それにしても最近は偶にしかデパートに行かないのだけど、どれもこれもステキなお洋服が一杯。
こんなにいっぱいあって、どれでも選べるお金のある人はいったいどこに差異を見出してソレを購入しているのだろうか。
本当に疑問であります。
なまじ予算の制約とかサイズの制約とかあった方が逆にモノを選びやすいのではないかという「不自由さの自由」を感じてしまいました・・・ハイ、負け惜しみですが。


ところでユニクロの激安っぷりに川久保怜が「980円のジーンズの影では誰かが泣いてる」と言ってたそうですが・・・そうかぁ?
川久保怜のデザインに対してその値段がアリかナシかといえば、別にそれでもお金を払いたい人がいるのだからそれはそれで別に何の文句もございませんが、だからといって980円のユニクロの生産だってその国の経済に貢献してるし、決して「泣いてる」訳じゃないのよ。
誰も儲からない事業はやりません、僅かでもお金が入るからやるのです。
だって経済大国がズカズカと土足で踏み込んだ国の女子供を奴隷のように劣悪な労働環境で働かせて・・・とかじゃ、あの値段とあの品質管理と在庫管理の両立は出来ないでしょ?
もしその値段に誰かが泣いてるのだとしたら、それは新興国の安価な労働力(と固定為替)でデフレにならざるを得ない我々先進国が全体的に泣いてるとは言えるかもしれませんが。


それにギャルソンは「芸術」ってことになってるのかもしれないけど、いわばシルクスクリーンみたいなものよね。
どうも私にはシルクスクリーンとか写真が「芸術」としてバカ高い値段で売れる理由がわからないのよね。
それは工業でしょう?
まぁ工業デザインも「芸術」かもしれんけど・・・うーん、だったら美術館で売ってるグッズも全部その値段にすりゃいいじゃん、でも出来ないでしょ?って思ってしまう。
現代芸術に対する教養が無いのでこれ以上は深入りしませんけど。
生地がいい、縫製がいい、カッティングがいい、あらゆる点で手がかかってる、だから高いというのはまぁわかるのですが。
それは手作業の民芸品の家具が高いとかいうのと同じレベルの話で、それをじゃあニトリの家具と較べて「ニトリは家具に対する冒涜だ」って言うのか?っていう・・・。


という訳でなんか毎回毎回ユニクロマンセーみたいな記事で我ながら嫌になりますけど、私だって買えるならマックスマーラーやアルマーニで買い物したいわよ!
特に年をとると、本当に「良いもの」しか似合わなく訳で。
否、「似合う」というよりも、「良いもの」を着て現状維持、安いものを着ると「みすぼらしく」なる。
けど、例えば私がギャルソンを一枚買ったら、もう一年中そればっかり着てないといけないご予算でしょ。
そういうとき、しみじみと「やっぱり芸術って金持ちの道楽だよなぁ」って思います。
貴族御用達洋装屋に市民のモンペの値段をアレコレ言われたくないわ。


例えばシーツだって、2万円のシーツと2千円のシーツじゃ、生地の厚みから縫製からその滑らかさまで何もかも違う。
誰だって2万のシーツで毎晩寝たいですってば。
でもほら、窓の外を見て、今日も屋根すらないところに寝てるルンペンのおじさん・・・。
お屋根の下で暖かい羽毛布団に包まって寝られるだけでも何て幸せ者なのでしょう。
そして金持ちも貧乏人も死んだら皆灰になるだけ・・・あぁ人生って無常。


やっぱり物欲無間地獄(デパート)には近づかないのが吉ね。