ダンナ様はFBI/私をふった5人の男
最近読んだ面白かった本の感想。
「ダンナ様はFBI」
「私をふった5人の男」
まず「ダンナ様・・・」の方は、ありえない出会いをして結婚した元FBIの夫との国際結婚ドタバタエッセーなんだけど、内容的にはどっちかっていうと「元FBIの指南する魅せる技術」みたいな感じで、これがすごく面白かった。
アメリカ人的笑顔の作り方とか、アメリカ的キャリアファッションとか。
「スーツ着てそのアグリーなママチャリに乗るな。生活感が滲み出てプロらしさが失われる。」
とか言われると、
「スーツ着てロードバイクに乗る勝間和代からはどんなプロらしさが・・・。」
と想像する私。(しかしまぁ確かにソレらしさが出てるといえば出ている。有名になった今でもロード通勤なんだろうか?)
それにしても(無名の著者なのに)面白い本だったなぁと裏を見ると、幻冬社だった。
さすがでございます・・・。
「私をふった・・・」は、ノラ・エフロン風味とでも申しましょうか。
ノラのエッセイとか好きな人にははまる。
彼女は一流紙にコラムを書けるくらいに成功して、また有名な脚本家の夫とも結婚して、人生で足りないのは子供がいないことだけ、というユダヤ系の中年女性(いやな響き)で、ふとしたきっかけから結婚するまでの間に付き合った男性を訪ね歩き始めるのだけど、アメリカ女性(というよりSATC的?)メンタリティが如実に現れているなぁと面白く思ったのが、相手の男性に今の自分を(自慢げに)アピールする為のアイテムの相対価値が、
「(成功者と)結婚したこと」<「(自分の)キャリアが成功したこと」
なんだよね。
それを彼女は自分より優秀な弟たちに女王の座を奪われた幼少時のトラウマだと言うけど、私にはそれが現代のアメリカ人女性に比較的通じる感覚なんじゃないかと思った。
日本だと、その人が成功していようがいまいが、結婚してなかったりすると極端に言えば「無価値」扱いで、それは異性からも同性からも同じ視線を投げられる気がする。
とはいえ、貪欲な彼女達は、子供がいないことを「負けた」というような表現をする。
つまりロイヤルストレートフラッシュとって初めて満足するっていうか。
コスモポリンタンの名物編集長だったヘレン・G・ブラウンの「恋も仕事も思いのまま」という書名のママと申しましょうか、仕事も結婚も子育ても全て経験して初めて「いい女」と言える、みたいな雰囲気。
・・・疲れない?(笑)