「死ぬ前に後悔しない生き方」はやめる
「モリー先生との火曜日」という本があります。
世界中でベストセラーになり、映画化もされました。
とても素敵な内容で、私も感化されました。
死を前にした人が語る言葉はなんと含蓄があるのだろうと思います。
だから私は「死ぬ前に後悔しない生き方しよう」なんて思ってました。
けどこれってあんまり利口じゃないですね。
だって死ぬ前なんて長い人生の中の一瞬でしかない。
ましてや、そんなことを考える私は、おめでたくも臨終の時を家族に見守られながらベッドの上でって想像してるけど、実際は寝てる間に気づいたら死んでるかもしれない、死ぬ前に人生振り返ってる時間なんてないかもしれない訳で。
そう考えると、仮に臨終の間際に後悔しなかったとして、でもそれまでずっと苦しみの中で悶絶してたとしたら、それって幸せな人生だったんだろうか?って思います。
(まぁ普通はそんなことはあまり無いのかもしれないけど。)
だったら私は「死ぬ前には後悔してもいいから、今、この瞬間瞬間に後悔しない生き方」を選択しよう。
瞬間は難しいなら、5分後に後悔しない生き方。
えーっと、それって
「今この瞬間に死ぬとしても後悔しない生き方」
でしょ?
じゃあ最初のお題目と同じじゃん?
・・・という反論が聞こえてきそうです。
ちょっと考えてみよう。
今この瞬間ケーキを口にしたら、5分後には(3日後に脂肪細胞が膨らむことを想像して)後悔すること間違いない。
だったらケーキを食べないという選択をするのが○。
逆に言うと、今この瞬間ケーキを口にしなかったことを5分後に後悔するかと言われたら、しないに違いないから。
ところがここに「死」を持ち込むと話がややこしくなる。
5分後に死ぬとしたら、3日後の脂肪細胞のことよりも、目の前のケーキの味覚を選ぶでしょう?
よく自己啓発本なんかで「(過去でも未来でもなく)今を生きろ」みたいにあります。
それってキリギリス人生ってこと?なんて思ってました。
もし本当に未来が無いとしたら、人間は建設的には生きられない気がしますよね。
少なくとも貯金なんてバカバカしくてやってられない。
英単語覚えるとかも空しいな。
だけど実際は例えば20代なら相当な確率で明日は来る訳だし、40歳の時に「あぁ若い時英語勉強してればなー」ってなる確率も相当高い。
でも「死ぬ前には後悔してもいいから、今、この瞬間瞬間に後悔しない生き方」を選ぶとしたら、英単語は覚えることを選択するだろうし、貯金もするだろうし、ケーキも食べないでしょう。
なんて建設的な生き方!
「それってだから、普通のことじゃん?」
・・・そうですね(ショボン)
「それにそもそも死ぬ前に後悔しないうんぬんっていうのは、人生には物質的なものよりも大切なことがあるって話でしょ?」
・・・ハイ(うつむく)
なんか書いてるうちにだんだん収集つかなくなってきた気が・・・。
なんでこんなことを考え始めたかというとですね、年末からずっと、今年はどんな目標を立てようかなぁって考えていたのです。
おめでたくも平均寿命まで生きられるとすると、そろそろ人生も「折り返し以上」が近づいてくるので、長期的視野に立ったストラテジーを考えないとねって。
それで散々考えて出た結論が「従前通り」って、なんかダメな会社の見本みたいだなぁ(笑)
でもいいんです。言語化することは大事。
「死ぬ前には後悔してもいいから、今、この瞬間に後悔しない生き方」
とりあえずの結論はコレで。
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