サザエさんはハイソサエティ

日曜日のサザエさんはブルーの代名詞だが、私には心休まる時間のひとつ。
サザエさんの世界はとっても平和で、進化も刺激もなく、インターネットも携帯電話もなく、殺人も戦争もなく、厭味も皮肉もなく、フェミニズムダイバーシティもなく、フラット化も格差社会もなく、アメリカも中国もない。


非日常ここに極まれ。


これって私が7歳くらいのころの世界そのものだった。
お父さんとお母さんと友達と小学校しかない世界。
それが一生続くのがサザエさん


ところで今日の放送のなかで、フネさんが「女学校」を出てることが判明。
都会っ子の祖父母をお持ちの方には思いもよらないかもしれないけど、当時、田舎で女学校に行けるというのはそれなりにお金のあるお家のお嬢さんだった。
考えてみたらサザエさんは世田谷の32坪の一軒家に住んでて、波平さんもマスオさんもサラリーマンという「近代的」なお仕事をしている。
しかもwiki*1で調べてみたら、なんとマスオさんは研究所勤め、サザエさんは出版社記者という、結構インテリ夫婦なのだ。
なるほどねぇ。


私の祖母は女学校に行かなかった。(祖母はごく普通の農家の一人娘だった。)
祖父は祖母よりも貧しい家の次男だか三男だかに生まれたので、尋常小学校を卒業した後すぐ、都会に働きに出された。
更に父母も高校卒という、非インテリ家庭育ちの私が、子供の頃から感じていた「サザエさん」に対して全く感情移入できない違和感の源はココだったのかもしれない。


サザエさんは都会のインテリ中産階級ファミリーの物語なのでした。


平和だな。

*1:このwikiで一番トリビアだったのは、マスオさんは神経症でしばしば精神安定剤を服用していたという事実。毒!