探しものはなんですか

アナウンサーの川田さんが亡くなられた。
このニュースは非常にショックだった。


彼女の置かれていた状況は明かに鬱病だったと思われる。
それが発症した原因はいろいろあるだろうけど、病気だったことに変わりわなく、早く病院に行って入院でも何でもすれば救えたかもしれないのにと思うとやり切れない。


で、ここからは一般論。


女子アナで29歳という年齢は非常に辛いだろうというのは容易に想像できる。
なんたって女の超勝ち組である。
美人で賢くてお金持ちで華やかな世界に身を置き、蝶よ花よともてはやされた20代。
しかし若さというのは決して誰にも永遠ではない。
人は必ず老いていく。
主役は明け渡さなければいけない。


「私なんて20代に虫けら扱いだったから、30代でも全然つらくないね。むしろ扱いが(年の功で)丁寧になってランクアップしたくらいだよ。」
って言ったら、男友達、
「そうか?同じだけ落ちるんじゃね?きれいな人はきれいななりに、ブスはブスなりに。」


死ね。


でもね、やっぱり違うと思うよ。
たとえばきれいな子は20代なら100人の男に花をもらう。
それが30代になったら10人になる。
それがブサイクなら若くても20人。
30代で1人。
え?前者1/10で後者が1/20じゃないって?
でもね、やっぱり違うんです。
後者はずっとずっとその状況に耐えてきた。
前者の1/10の状況に。
その間に心は超合金くらいには強くなってます。


だから私はビバ三十路です。
頑張らなくても、ただぼんやりとでも、土の中にもぐっててでも、生きてればいつかは再びおひさまを拝めます。
桜の美しさを、波の輝きを、夕陽の染める紅色の空を、宝石箱をひっくり返したような天の川を。
今日もまた、朝露に濡れた若葉の緑の美しさを見られるだけで、どれだけ幸せかと思う。
来年の今日、この月を見上げることは無いのかもしれないと涙がとまらなかった22歳の頃の何倍も何倍も。