お台場で乳母車を押しているような人



いわゆる「おのぼりさん」じゃありません。
近所の家賃も階層も高いマンションに住んでて、キャラメルコーンみたいな毛をした小型犬を散歩させてるような人たちのこと。


あの人たちって、実在してるのかな?


いや、してるよね、わかってる。


でもわからないんだよね。


だって私の周りにはいないから。


若いうち(といっても20代後半くらい?)に結婚して、夫の収入だけで家賃(orローン)が20万近くするようなマンションに住んでて、クイーンズ伊勢丹で野菜買って、乳母車押してダイバシティをぶらぶらしてたら一日が終わるような人。


私が知ってる世界って、西日本の山の中で「道の駅」で野菜を買う人か、8時半のダイエーの惣菜売り場で289円の惣菜パックが3割引から5割引になるのを待ってる人か、高円寺のビール瓶の箱を椅子にした焼き鳥屋で一杯やるのが休日の楽しみとか、そういう人ばっかりだよ。


でもいるんだよね、世の中には、そうじゃない人が。
VERYみたいな生活を本気でやってる人が。


いったいどういう職業の旦那さんなんだろ?
東京って、医者や弁護士や、外資系金融や、大手総合商社や、マスコミや、そんな高級とりの職業の人が、結構どこにでもいるありふれた感じなのかな。


まぁこの程度の差を「格差社会」とは言わないんだろうけどさ。
田舎者にはどうしてもこういう華やかさってわからないね。
仮に自分がそれくらいの生活が出来る収入があったとしても、やっぱりそういう生活をしない気がする。
私にとってそれって「日常」じゃないんだよね。
それはもう、氏育ちってやつなんじゃないかと思うんだけど。


だからあぁいうVERY的生活してても頭がおかしくならない「お嬢さん」って、絶対に友達になれないよね。
ミッション系の女子校育ちみたいな。
本当に、あぁいう人たちにとって、私達みたいな人間って、逆にどう見えてるんだろうなぁって思う。


酒井順子がミッション育ちっていうのは、絶対にそうなんだよね。
そうじゃなかったら「負け犬」本は産まれようがなかったと思う。
あの本は、東京育ちの「負け犬」お嬢さんだからこそ書けた本なんだ。
そんな、そこらじゅうで言い尽くされているであろうことを改めて確認しつつ。