世界のみなさん、こんにちは

私が働いてる街には最近、めっきり観光客が増えました。
それもヨーロッパからの。


私たちからすると、何故ここに???というような場所で見かけるんです、緑や赤の表紙のガイドブックを持って、独語や仏語で会話してるカップルや親子。
それでぐるっと見渡してみると、そこにあるのはいわゆる「ビジネスホテル」。
チェーン系の、本当にシンプルにベッドと机と狭いバストイレで、シングルだと1万円しないくらいのやつ。
私も京都を旅行するときなんか、よく利用します。


これ、ユーロに換算するといくらになるんだろう?
1€=170円としても、ダブルでも60€もあれば十分お釣りくるんじゃない?


で、私が旅行するとき、向こうで60ユーロのお宿を探すとどうなるか。


まぁまずもって、☆は1コから2コがせいぜい。
トイレ共用も当たり前でしょう。
しかも設備は古くて、金品の安全も確保できるかどうか微妙。


翻って、ここTOKYOにおいて彼らが宿泊するそういうビジネスホテル、まず設備は大抵そこそこ新しい、ホスピタリティについては必要最小限とはいえ日本人の国民性から粗相は無い、そして場所は意外と地下鉄の入口まで徒歩5分程度で便利、もちろんコンビニなんて信号機くらいどこにでもある存在ですし、食事は外で食べて、でも、美味しくて「ものすごく」安い(!)。


・・・日本って今、すんごい穴場じゃん?


ずっと、外国に住むことに憧れてました。
いや、今でもチャンスがあれば・・・と思ってます。
でも、最近、「日本って、ものすごくいい国なんじゃないか?」と思い始めました。
もちろんいらだつ事は多いですよ。
外国に暮らしたことが無いから、「暮らす」という点で正確に比較はできないし、まぁそもそも、外国ってひとくくりで話すこと自体にムリがあるけど。


なんで意識が変わったのかな、って思ったんですけど、たぶん、ゆっくり、じんわり、確実に「グローバリゼーション」が進んできてるんでしょうね。
今までは、外に行かないと買えなかったものや経験できなかったことが圧倒的に少なくなった気がします。
インターネットやら何やらの進歩やら、海外在住経験者の増加やなんかも含めて。
だから外に出る意味がどんどん無くなってきている。
いや、外に出なければいけないんですよ、逆に。
市場はもう外にしか無いんだから。
ただ、それが「おおごと」じゃなくて、それこそ地方都市から東京に上京するくらいの感覚になってきたということ。


そしてそれは逆もしかり。
日本に観光で来る人達も、ある種の選ばれた金持ちや、アジアオタじゃなくて、そこそこ普通の欧米人が「安いからちょっと日本でも行ってみる?」って来てくれる。
それって嬉しいじゃないですか。
店を開けてたら客の方がやって来てくれる訳です。


前から私は外国人相手の日本の観光産業に興味があるのですが、やはりこのジャンルは可能性があるんじゃないかと思いますね。
10月には「観光庁」というのが出来るらしいですし、期待したいと思います。
沢山の人に日本の良さを知ってもらいたいと、ピュアに思うのでした。
(その為にも、日本らしさは意図的に残していかないといけないとも思います。)