見えないものに賭ける

オランダに行ったとき、スキポール空港*1でチューリップの球根を買ってきました。
別にあそこで買わなくても近所の島忠だってオランダ産のチューリップの球根が買えるのはわかってるんですけど、まぁこういうのは旅の思い出ですから。


で、ズボラな私は先日ようやくそれを取り出して鉢に植えようとしてみたところ。
なんか先っちょに青カビが・・・。
そして1コは球根自体がタマネギみたくバラバラになってしまいました。


これはなんと言うか、もう死んでるの・・・?


不安に駆られながらも、一応鉢に植えてみたとです。
購入したときにもらったパンフレットによると、球根を乾燥させないように水遣りを忘れずに、とあります。
私は部屋の中に土があるのがイマイチ不快なので、鉢はベランダに出してあります。
ベランダに出るのは洗濯物を干すときくらいなので、基本的に週末まとめ洗濯派の私はベランダに出ることがほとんどありません。
つまり鉢のことを常に気にかけてないと、水遣りを忘れがちになります。


「・・・」


思いました。
球根、もしかするとダメになってるかもしれない訳です。
でも「ダメじゃないかもしれない」。
楽しかった旅の思い出の球根をむざむざと捨てるのも忍びないので、芽が出てくるかどうかわからないものを楽しみに、こまめに水遣りをする。
「賭け」ですよね、大げさですけど。
これで春先になって芽が出てこなかったら相当にがっかりしそうです。


それってちょっと人生の縮図だよなぁと。
人生に何か成果を残そうと努力して、最後にどんな花が咲くのでしょう。
可能性は土の中に埋もれてて外からは見えないから、私たちは希望的観測を信じるしかない。
ならば水遣りという行為自体を楽しまなければ、花だけを求める人生は虚しいですね。

*1:そういえばあそこってすっごい広いので、職員はセグウェイに乗って移動してるんですよね。写真が撮れなかったのが残念。あの空港、好きです。