おめでたいリストラ

先日久しぶりに渋谷を歩いていました。
あるカフェの前を通り過ぎたとき、走馬灯のように昔のことを思い出しました。
その頃の私は20代後半で、職も無く、金も無く、デブでブサイクで、友達もいなければ恋人もおらず、神経症で鬱で。
絵に描いたような不幸の塊だったなぁ。


秋葉原シリアルキラー派遣社員で、リストラにあって将来を悲観し、犯行に及んだらしい。
http://www.excite.co.jp/News/society/20080609201237/JCast_21495.html
もちろんそんなもんは理由にならないのですが。
容姿に自信が無く、職も無く、未来に希望もない。
まるで昔の自分を見るようで。
私と彼とでは色々な面で私の方が恵まれていたと言えるだろうけど。
彼の絶望の一部は、わかるんです。


「私だけが何故・・・。」


何度何度、そう思ったか。
悩んで苦しんで生きているのは「私」だけではない。
そう頭ではわかっていても、渋谷の街を歩く若者たちは皆幸せそうに見える。
私の人生はひたすらに辛く不安で苦しく、目に映る風景は灰色で、歩く道の先に光はなく、人生とは死ぬまで生きること、ただそれだけ。


それでも、もがいてもがいて、必死で生にしがみついていれば、必ずいいことがあります。
別にそう信じて生きていた訳じゃなく、単に死ぬだけの勇気がなかったから、そうしていただけだけど。
自分自身の経験からはそう思います。
だから、今も苦しい時は、この闇の向こうにはまた何かがあるのかもしれないと思って、降り積もる雪の下を息をひそめてやりすごすのです。


ところで何でこのエントリが金融道?


どうやらボーナスが支給されはじめるこの時期、外資金融ではリストラが始まってるみたいで。
同じリストラでも、外資金融でリストラされると退職金で夢のリタイアメント生活が待ってる・・・とまではいかないかもしれませんが、相当リッチになれることは確か。


いや、でも私は細々とでも働けることを幸せに思います。
人生、足るを知ることが幸せへの道。
実直に働いて、その上でもっともっと金銭的にも能力的にも向上できたらいいですね。


今日はポジティブにまとめてみました。
今日も生きてるってこと、ただそれだけでどれだけ幸運か、忘れないように。