on video:レディバード・レディバード

社会派ケン・ローチの労働者階級の名も無き人たちに注ぐ眼差しは限りなく優しい。
この作品では児童福祉局のあり方に疑問を提示している。
完璧な母親などいない。
いったい何の権利があって政府が母親から子供を、子供から母親を取り上げることができるのか。
彼の作品には必ずあり得ないくらいに優しい男性が登場するので、私は彼らの優しさに張り裂けそうなほど胸が苦しくなる。
絶望という名の湖の中の孤島に取り残された人たち。
どこにもいけない。どうにもならない。せめてもの小さな幸せにすがって生きる日常。
その小さな幸せとは家族。家族こそが世界なのだ。
時給2ポンド。甘いケーキとおいしいコーヒー。小さな集合住宅。屋上のガーデニング。あなたと私。新しい命。愛。